【食べて良いの?良くないの?】脂肪のお話

こんにちは!

前回前々回とタンパク質、糖質のお話をしてきました。
今回は3大栄養素の最後の1つ、「脂質」についてご紹介します!

脂質と聞くと食べてはいけないものの代表のようなイメージがあるのではないでしょうか?
最近の研究では脂質を摂ることによる健康効果はたくさん発表されています!

それでもまだまだ脂肪を摂ると太るんじゃないの?と思われるでしょう。

ではそもそも脂質とはなんなのか?なぜ太ると言われるのか。
今回は脂質についてご紹介していきます!

すべての栄養素の基本についてはコチラをご覧ください!

脂質とは

脂質とは3大栄養素のうちの1つです。
残りの2つは以前のブログでも紹介したタンパク質と炭水化物です。

これらの3つの栄養素は身体のエネルギー源となります。
そのためカロリーが存在します。
糖質1gは4kcal、タンパク質1gは4kcal、脂質は1gで9kcalあります。
これが脂質が太ると言われてしまう1つの大きな理由だと思います。

しかしカロリーがあるということはヒトの身体には必要なものであるともいえます。
脂質の主な役割は、
・エネルギー源になる
・体をつくる細胞の構成成分になる(細胞膜はあぶらでできている)
・貯蔵脂肪として蓄えられ体温の放散を防ぐ
・脂溶性ビタミンの吸収を良くする
・ステロイドホルモンになる
などなどたくさんあります。

つまり脂質は摂らないほうがいい栄養素とは言えないことは分かるかと思います。
一般的には1日の摂取カロリーの割合として、約50%が炭水化物、約25%がタンパク質、約25%が脂質というのが理想と言われています。(もちろん個人によって違いはあります)

脂質の分類

脂質はまず大きく3つに分類されます。
それが単純脂質、複合脂質、誘導脂質というものです。

単純脂質とは脂肪酸とアルコールが結合したもので中性脂肪など食品中の脂質の主成分となるものです。
複合脂質とは単純脂質にリン酸や糖などが結合したものでリン脂質や糖脂質など生体膜の構成成分として存在します。
誘導脂質とは単純脂質や複合脂質が加水分解したものでコレステロールと呼ばれホルモンや胆汁酸の成分として存在します。

一番身近なものとしては食品として摂取する中性脂肪です。
中性脂肪とはトリアシルグリセロールやトリグリセリドなどと呼ばれ、1つのグリセリンと3つの脂肪酸が結合してできています。

そしてこの脂肪酸が大きく3つに分類されます。
それが短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸です。
最近の健康食品ブームの中でも耳にしたことがあるかもしれませんね。

これらは脂肪酸を構成している炭素の数により分類されています。
炭素数が少ないほど(短鎖脂肪酸)水に溶けやすく多いほど(長鎖脂肪酸)水に溶けにくいです。

また脂肪酸の原子の結合構造によって、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸に分類されます。
これもなんとなく聞いたことがあるかもしれません。

飽和脂肪酸とは肉系やバターなど動物性油脂に多く、血流を流れにくくする特徴があります。
これが脂肪が不健康なものだと思わせるもう1つの理由です。
しかし不飽和脂肪酸は最近では健康ブームでも注目度が高いです。
不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸(n-9系)、n-6系、n-3系などの種類があります。
n-9系の脂肪酸はオレイン酸という種類で代表的なものがオリーブオイルです。
悪玉コレステロールを減らしたり、胃酸の分泌を調整したり、便秘の予防などの特徴があります。
n-6系の脂肪酸はリノール酸やアラキドン酸という種類があります。
この脂肪酸の特徴としては血中コレステロールを減らしたり、血圧を下げたりといった働きがあります。
n-3系にはα-リノレン酸、EPA、DHAなどの種類があります。
α-リノレン酸とはアマニ油やエゴマ油などに多く含まれています。ガンの発生を抑制したり、血圧を下げたり、血流の流れを改善したりする特徴があります。
EPAとDHAは魚に含まれる油として有名です。
これらは血液をサラサラにしてくれたり、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やしたり、脳や神経組織の機能を高めたり様々な有効な特徴があります。
これが魚を食べると頭が良くなると言われる所以です!

トランス脂肪酸

ここで新たな種類の脂肪酸を紹介します。
それが「トランス脂肪酸」です。

不飽和脂肪酸にはシス型とトランス型という2つの種類があるのですが、自然界に存在するほとんどがシス型でトランス型はごくわずかなのです。

しかしトランス脂肪酸は人工的に作ることができます。
それが植物油に水素を添加して硬化したマーガリンやファットスプレッド、ショートニングなどです。

トランス脂肪酸は冠動脈疾患のリスク上昇、悪玉コレステロールの増加、善玉コレステロールの減少などを引き起こすと言われています。

アメリカの一部では食品にトランス脂肪酸を使用することを禁止しているところもあるくらいです!

まとめ

脂質=悪者と思われていた時代が長く続いていましたが、最近はメディアでも良い脂肪もあるというのが目につきます。
脂質にもいくつか種類があるので選別する必要がありますが、不飽和脂肪酸は健康の増進に役立つという研究結果もたくさんあります。

もちろん何事も摂りすぎは良くないですが、良質な油や魚を積極的に食べるのは健康面においてもGOODです!
特に筋トレ界においても血液をサラサラにしてくれるEPAなどは注目されたりしてますしね!

ぜひ脂質が悪という概念は捨てて上手く食べるように参考にしてください!!

大阪江坂パーソナルコンディショニングジム
ARROWs
代表 西川朋希
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