アナトミートレインとは??

こんにちは!

最近の投稿は解剖学的な専門的な音が多くなってしまっていますね。。
懲りずに専門的なお話をします!

数年前に「筋膜リリース」という言葉が流行ったと思います。
フォームローラーを使って太ももの外側をグリグリ痛めつけているイメージがあると思います。

そんなトレンドで「筋膜」という言葉が一般の方にも馴染みがあるようになりました。

今回はその筋膜のお話をしようと思います!
単純にコロコロするだけじゃない奥深さがあるのです!

筋膜とは?

そもそも筋膜とはなんなのか?
筋膜リリースってどういう意味なのか?と、思いますよね。

そもそも筋肉とはいくつもの筋原繊維が束になり、筋繊維になり、筋繊維がいくつも束になって皆さんがイメージする筋肉となっています。
そして皆さんがイメージしている筋肉をさらに覆っているのが筋膜です。

ではなぜ最近になって筋膜という言葉が流行り出したのか。
昔から解剖というのは行われており、解剖のおかげで現在の医学の発展があります。
しかし、解剖の際に様々にある筋肉は注目されましたが、それを覆っている筋膜は気にせず、ただただ解剖の過程で膜を剥いでいるだけになっていたのです。

しかしこの筋膜を調べると、単純に筋肉を覆っているだけではなく全身を連動して覆っていることがわかりました。

ちなみに鶏肉を調理する際に膜があるのですが、それが筋膜です。

アナトミートレインとは?

筋膜は全身に連なって覆っています。
そのためどこかの筋膜が不調(癒着、損傷etc.)が起きると、連動して別の部位に不具合が生じることがあります。

その筋膜の一連のつながりを解剖学的にまとめられたのが「アナトミートレイン」です。
アナトミートレインという理論はトーマス・マイヤースという博士の著書である「アナトミートレイン」からきています。
筋膜の連結を列車が走る様を表現したことからこの言葉が生まれました。

アナトミートレインは大きく7つのラインから構成されています。
それらの理論をもとに治療やエクササイズに役立てることができます。

スーパーフィシャル・バック・ライン(SBL)

スーパーフィシャル・バック・ラインは、足から膝までと、膝から眉まで2つの部分からなります。
身体を直立伸展した状態に保ち、体前屈位のように屈曲する傾向を防ぐ機能があります。
また膝の屈曲を例外として、全体的運動昨日は伸展と家臣展を発生させます。

スーパーフィシャル・フロント・ライン(SFL)

スーパーフィシャル・フロント・ラインは、足趾から骨盤までと、骨盤から頭までの2つの部分からなり、立位で股関節が伸展する場合、筋筋膜が統合された1本の連続ラインとして機能します。
SBLとバランスをとり、恥骨、胸郭、顔を持ち上げるために張力で支えています。
また体幹と股関節の屈曲、膝関節の伸展、足の背屈を行います。

ラテラル・ライン(LL)

ラテラル・ラインは足の内側と外側の中心点から足根の外側を回り、下肢と大腿の外側面を上行し、靴紐を交差して編み上げるように体幹を肩の下まで進み、耳の領域で頭蓋に達します。
機能としては、姿勢の前後バランスを取り、両側で左右バランスを取ることです。
多くの場合、体幹と下肢を協調的に安定化するように機能し、活動中に身体構造が崩れるのを防ぎます。
また、体幹側屈、股関節外転、足外反、身体の側方運動の発現に関与し、体幹の外側運動や回旋運動の「ブレーキ」としての調整機能を持ちます。

スパイラル・ライン(SPL)

スパイラル・ラインは、後頭骨の両側から後上背部を通って反対側の肩につながり、肋骨前面を回ってへその高さで身体中央を横切り、起始部と同側の股関節まで走ります。股関節からは、大腿外側から下肢前側に沿って内側縦足アーチまで走り、足底を通過して下肢の後外側を坐骨まで上行し、脊柱起立筋膜へ入り、後頭骨の起始点に近い場所で停止します。
身体を二重の対向する螺旋で取り巻き、この二重螺旋は全ての平面において身体のバランス維持を助けます。
機能異常や不均衡が生じると、身体のねじれ、回旋、側方偏位を引き起こし、SPLに起因した代償パターンの助長を招きます。

アームライン(AL)

アーム・ラインは4本の異なる筋筋膜経線があります。
4本は体軸骨格から肩の4層を通って、腕の4区分とての4つの側面(母指、小指、手掌、手背)まで走る4本でできています。

ファンクショナル・ライン(FL)

ファンクショナル・ラインは3本あります。
3本のうち1本は身体前面、2本目は身体後面を走り、左右の交差するラインで体幹前後の「X字」を形成します。
3本目のラインである同側ファンクショナル・ラインは一惻の肩から同側の膝内側まで走ります。
FLは、一般的に日常活動で使用されることが多い浅層筋が含まれます。

ディープ・フロント・ライン(DFL)

ディープ・フロント・ラインはLLの間に介在し、SFLとSBLに挟まれ、SPLとFLにかこまれて、身体筋膜構成の「中心」を形成します。

まとめ

筋膜とは筋肉を覆っている膜であり、1つの筋肉だけでなく複数の筋肉をまたいで覆っています。
そしてその連結を7つのラインでまとめられた理論がトーマス・マイヤースの「アナトミートレイン」です。

アナトミートレインは治療の現場やエクササイズやトレーニングにも応用されています。

ぜひ興味のある方は調べてみてください!

大阪江坂パーソナルコンディショニングジム
ARROWs
代表 西川朋希
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